世界の中長距離

「世界の中長距離を語ろう」のまとめです。 有用な情報を抜き出して載せていきます。

Bernard Lagat To Run Manchester Road Race For First Time
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42歳であるバーナード・ラガトは、今年初めてマンチェスター・ロード・レース(4.748マイル)に出場しました。結果は22分18秒で15位でした。現役時代は、故障予防のためロードレースには出走しなかった彼ですが、トラック引退後はロードレースへと舞台を移しています。22分前後で走りたいと話していた彼ですが、優勝こそできなかったものの、しっかりと言葉通りの結果を残しました。そして、そのレース前のインタビューで、マラソン出場の可能性について触れています。
「私はフラットなコースが好みです。9月にハーフマラソンを走りましたが、アップダウンのあるコースで、うまくいったとは言えませんでした」

「今回のマンチェスター・ロード・レースは、今後予定しているハーフマラソンのトレーニングの一環として、ハードなテンポランを行うために出場するレースです」

「『マラソンを走ったことがある』と言いたい。お金のためでもなく、ファンランでもなく。それは来年ではないでしょう。2019年になると思います。そのためにどのような準備をするのか、そのレースで何を目標とするのか、どのようなドリンクを用意するかも考えなくてはなりません」

衰えを知らないラガトの挑戦がどこまでの結果を生むのか、注目です。

http://www.courant.com/sports/hc-sp-lagat-manchester-road-race-1121-story.html

Mo Farah splits with controversial coach Alberto Salazar and Nike Oregon Project to return to Britain
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近年最も成功した長距離選手であるモハメド・ファラーが、2011年から所属していたナイキ・オレゴン・プロジェクト、及びヘッドコーチであるアルベルト・サラザールの指導の下を離れることを決断したことが分かりました。今後は、1月にアメリカ・オレゴン州からイギリスへと帰国し、ポーラ・ラドクリフを指導し、彼女の夫でもあるゲイリー・ラフの下でトレーニングを行います。

昨年よりドーピング問題などで注目も浴びてきたオレゴン・プロジェクトですが、ファラーにとってそこ以上に、家族との時間をより多く過ごすために母国への帰還を望んでいること、今後のマラソン・トレーニングにフルタイムで同行してくれるコーチを求めていることなどから、今回の決定に繋がったと思われます。サラザールは、ファラーが行っていたエチオピアでのトレーニングには同行しておらず、今夏の世界選手権にも来ることができませんでした。

ファラーは既に来年のロンドンマラソンへの出場を発表しており、この春には再度コーチとともにエチピアでのトレーニングへと出発すると思われます。

https://www.thesun.co.uk/sport/4803210/mo-farah-splits-with-alberto-salazar/

Marathon man Kipchoge eyes world record
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今年のベルリンマラソンで、惜しくも世界記録更新を逃したエリウド・キプチョゲですが、彼の目は未だに世界記録更新に向けられています。
「新しい目標を立て続けることが重要なのです」

「今は、体調と経験のバランスが取れています。自分自身に挑戦するためには、自信が不可欠なのです。情熱と才能も」
現在、トレーニングは週200~230マイルを走っているというキプチョゲですが、そのハードトレーニングに加え、マラソンの成功のためにある考えを持っていると語ります。

「マラソンは厳しいものです。しかし、レースの間あきらめずに挑戦し続け、幸せであり続けようとすることで、脳はその厳しさを受け入れるのです。それが、最後の数キロで力を発揮するのです」

http://www.shanghaidaily.com/sports/athletics/Marathon-man-Kipchoge-eyes-world-record/shdaily.shtml

So Long, Meb!
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11月5日に開催されるニューヨーク・シティ・マラソンで、アメリカのメブ・ケフレジキはその長いキャリアに終止符を打ちます。その輝かしい経歴を持ちながらも、42歳である今でさえ、世界トップレベルと競い合っているという事実は奇跡と形容してよいものかもしれません。彼が初めてアメリカ選手権を制した時、大統領はビル・クリントンであったのですから。

エリトリアから移住して以来、彼は様々な経歴を残してきました。しかし、それと相まって彼のユーモアにあふれた性格は人々に強く印象付けられていることでしょう。2013年のNYCMで、彼は全くうまくいきませんでした。トップアマチュアランナーも、後半彼に追いつきました。しかし、それでも彼はレースをやめることなく、アマチュアランナーとともにゴールを果たしました。「敗北の中にこそ真の性格が表れる」ということを垣間見た瞬間でした。

今回のNYCMでどのような走りを見せるのか、注目です。

https://www.outsideonline.com/2252456/athlete-microchips-wont-solve-doping

After dropping out in Berlin, Wilson Kipsang is added to NYC field.
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今年最も注目を集めたレースのひとつであったと言えるであろうベルリンマラソンで、注目選手のひとりであったウィルソン・キプサングは、途中棄権という結果に終わったことは記憶に新しいでしょう。そのキプサングが、11月5日に行われるNYCマラソンに出場することが分かりました。


このほかにも、以前から出場が決まっている今年42歳のメブ・ケフレジキや、シャレーン・フラナガンなど、注目選手多数で、今年も目が離せないレースのひとつとなるでしょう。

http://www.flotrack.org/article/62617-flanagan-keflezighi-making-final-nyc-marathon-preparations-kipsang-added#.Wd4B9Wi0O00

Breaking2 | Documentary Special

ナショナル・ジオグラフィックより、今年5月に行われたナイキの"Breaking 2"プロジェクトのドキュメンタリー映像が公開されています。

プロジェクトの舞台裏から、ゼルセナイ・タデッセ、エリウド・キプチョゲ、レリサ・デシサら3人の普段の生活やトレーニングの様子、インタビューなど、盛りだくさんでファン必見の内容となっています。

https://www.youtube.com/watch?v=V2ZLG-Fij_4

 「世界の中長距離」は誕生から5年、100万人アクセスを達成しました。
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(写真は2013年に作ったカレンダーです)
昨年からは、細々とした更新になってしまい、誠に申し訳なく思っていますが、コツコツと続けてきた結果、ここまでたどりくことができ、とてもうれしく思います。元は、某掲示板の情報を整理する目的から始まった当ブログでしたが、独自に記事の和訳やトレーニングの紹介を始め、様々な人に見ていただけるものまで成長することができました。

細々とではありますが、これからもできる限り海外の陸上事情を紹介していきたいと思っておりますし、これまでの記事の蓄積から、何かの折に多くの人に海外陸上情報やトレーニング情報のデータベースとして使っていただくなど、少しでも何かの役に立てるといいなと思っております。

改めて、いつもご覧になっていただいている皆様にお礼申し上げます。また、今更ながら、私を海外ヲタとして成長させ、このブログを作るきっかけを与えてくださった某掲示板の皆様にもお礼申し上げます。

今後とも「世界の中長距離」をよろしくお願いいたします。

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Why Sunday’s Berlin Marathon will be a must-watch
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今週末、マラソンファン待望のベルリンマラソンが行われますが、言わずと知れたことも含め、注目するべき点について述べておきます。

まず、ベルリンマラソンは過去6度の世界記録を更新している世界有数の高速コースです。毎年好記録が誕生してきた同レースですが、今回特に注目を集めるのは、その出場メンバーにあります。最も注目されるのは、間違いなくエリウド・キプチョゲです。今年、ナイキ監修プロジェクトの下、2時間切りまであとわずかというところまで走っており、ポテンシャル、実績、安定感そのすべてにおいて優勝と記録を獲得する可能性が高い選手です。

そして、キプチョゲに加え、ケネニサ・ベケレ、ウィルソン・キプサングが加わります。ベケレは、言わずと知れた「皇帝」の呼び声高い5000m、10000mの世界記録保持者であり、昨年のベルリンマラソンでキプサングを破り、世界記録に肉薄する記録を打ち立てています。キプサングも元マラソン世界記録保持者であり、実績・実力ともに十分です。(なお、注目はされていませんが、元マラソン世界記録保持者のパトリック・マカウも出場予定です)

加えて、今回はマラソン界への新風も注目点の1つでしょう。世界でいくつもの有名選手を発掘し、育ててきたヨス・ヘルメンスが、新たなスポーツチームであるNNランニングチームを設立しており、そのメンバーの中には今回出場するキプチョゲ、ベケレの名前も連なっています(写真のTシャツ右胸にあるのがロゴ)。

この新たなスポーツチームの誕生と、その豪華絢爛たるメンバー、最高のコース、今回のベルリンマラソンは非常に面白くなるでしょう。

http://www.nation.co.ke/sports/TalkUp/Why-Sundays-Berlin-Marathon-will-be-a-must-watch/441392-4101458-sahpwu/index.html

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