The Rule Of Two: Coming Back After Injury
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復帰に成功するための鍵は、軟部組織に適応する機会を与えることです。

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ランナーにとって嫌なこと・・・その一つに、怪我の後の復帰過程をうまくこなす必要があるということがあるでしょう。
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最高に効率の良いフォームをもっているランナーでさえも、走るという行為は、関節や筋肉、靭帯、腱に大きな負担がかかります。もし、身体がこの負担に耐えることのできる状態が整っていない場合、特に怪我で休んでいた後には、ランナーの体は回復をすることが難しくなり、また新たな怪我の原因にもなってしまうのです。つまり、怪我からうまく復帰するためのカギは「軟部組織が適応できるようになるのを待つこと」ということになるでしょう。

適度な準備期間を設けることで、我々の体はストレスに対して適応する力を身につけることができます。しかし、このような準備する機会を設けなければ、新たな軟部組織の損傷、つまり怪我を導くことになります。



例えば、ランナーが新しい靴に履き替えると、水泡ができることがあります。これは、皮膚という軟部組織が慣れていないストレス(この場合は摩擦)を経験することになるので、軟部組織に損傷が生じてしまっている状態です。しかし、履いていくにつれて、皮膚は「適応」し、組織の損傷を導くことなくストレスに耐えることができるようになるのです。これと同じようなことが、我々の体の関節や筋肉、靭帯、腱でも起きているのです。
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怪我をしたランナーは、走ることができない代わりにバイクや水泳などを行うことがあります。しかし、それでも「走る」ことによって生まれるストレスを正確には再現できておらず、軟部組織は適応できていないと言えます。例えば、怪我をしている間にバイクで運動を続けていた人が、ランニングに戻ってきて起こしやすい怪我は股関節周りの筋肉やハムストリングスの怪我などです。しかし、これらは以下に記す方法で回避することが可能です。


1日目 - 10分ラン(オプション - 35分バイク) - 結果=痛みなし  
2日目 - 12分ラン(オプション - 33分バイク) - 結果=痛みなし  
3日目 - 14分ラン(オプション - 31分バイク)  - 結果=不快感  
4日目 - 12分ラン(オプション - 33分バイク) - 結果=痛みなし  
5日目 - 12分ラン(オプション - 33分バイク) - 結果=痛みなし  
6日目 - 14分ラン(オプション - 31分バイク) - 結果=痛みなし  
7日目 - 16分ラン(オプション - 29分バイク) - 結果=痛みなし


これはその一例です。10分のランニングとバイク35分から始め、1日ごとにランニングを2分増やし、バイクを2分減らしていきます。もし、途中で痛みや不快感が生じた場合には、その一つ前のステップに戻ってやり直す・・・というシステムです。これをうまくこなせれば、4週間後には42分も走れることになります。

一見途方もなく無駄なシステムに思えるかもしれませんが、あなたの体がきちんと怪我から復帰できていれば、着実な前進を可能にするでしょう。そして、下手な飛躍による怪我による後退よりは、はるかにマシと言えます。
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また、ウォームアップも忘れないようにしましょう。ダイナミックストレッチ、10分ウォーク、10分ジョギングがベターかもしれません。また、水分補給も軟部組織の回復を助けることになりますので、きちんと摂取するようにしてください。

最後に・・・我々の心と身体は別物です。心が「まだまだ」と思っている時でも、身体はそうは思っていない、もしくは何かを伝えようとしているかもしれません。
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重要なことは、体に耳を傾けることをいとわないことです。

http://running.competitor.com/2013/01/injuries/the-rule-of-two-coming-back-after-injury_64634 

※メニュー例に関しては少し極端な例、もしくは初心者用なのかもしれません。しかし、それくらい怪我からの復帰やオフ明けは慎重にあるべきであると言えるでしょう。